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2009年 メッセージ

前途多運

このところの景気の急変に戸惑うばかりで、「前途多難」と考えがちだが、こんな時こそ「前途多運」、チャンスに満ち溢れた時代の始まりと考えたい。
不況を大歓迎する訳ではないが、企業を伸ばす節目は必ず不況の真っ只中にある様に思う。また、企業間格差も好況の時よりも、不況の時にジリジリ拡大するものだと思う。

何故なら、好況の時ほど多くの経営者が、「工場をつくるぞ!!」「社屋を建てるぞ!!」「社員を増やすぞ!!」と威勢よく拳を上げられるが、そんな経営者が世の中に「蔓延」している時は、みんなが拳を上げるものだから「土地は高い!!」「建築費も高騰!!」「人が採れない!!」となり、結局は拳を上げ気勢をあげただけに終わってしまうのである。

企業経営は評論・解説ではなく実践だと思う。「景気はいつ良くなる」なんてことを解説している暇があるのだったら、小さなことでも実践をするべきである。「ピンチをチャンスに」とはよく言うが、実行の伴わないキャッチフレーズに終わっているケースがほとんどである。
企業の成長を支える「しくみづくり」を手懸けるには、何もかもが条件良く調達できる今が、絶好のタイミングなのかもしれない。「嵐が過ぎ去るまでジッとガマン」的発想では、飛躍のための貴重な時間をムダに過してしまうことになる。ましてや、危機感と倹約精神を唱えるだけでは何も始まらない。

今回の不況は、それぞれの企業が個性的に生まれ変わる絶好の機会だと思う。やるべきことと、進むべき方向を明確にし、より個性ある企業づくりにチャレンジしたい。

購買の選択肢における「利便性」も急速にランクアップするものと思う。eビジネス、集中購買の流れに対応するためにも、企業の機能強化を徹底的に行い、より利便性の高い企業へ進化しなければならない。

「前途多運」、苦境は進化の母であり、考え方、やり方によっては多くのチャンスも与えてくれる。今年は次なる飛躍の為の助走の年としたい。

平成21年(2009) 年頭所感より

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