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2006年 メッセージ

万事徹底

今年は「凡事徹底」から「万事徹底」の一年としたい。
「凡事」即ち、つまらないと思うことほど、徹底的にやり遂げることが肝要なのである。結果の華やかさにばかり気をとられ、ついつい「そんなことぐらいは...。」と見過ごしがちな「凡事」であるが、凡事不徹底の連鎖は失敗への強大な勢力となるのである。つまらない仕事も出来ないくらいなら、「大切な仕事も出来ないであろう...。」である。凡事を積み重ねることが不得手な人に、幸運の女神が微笑むことはない。凡事を極めるにあたり気をつけておかねばならないことが2つある。

1つ目は、その凡事の存在にさえ気が付かないことである。これは鈍感というよりも、仕事上での本当の鍛錬が不足しているのである。上滑りな仕事ばかりしていては、いつまでたっても眼力はつかない。声は出すがチカラは出さないお神輿担ぎと同じである。凡事発見の最高のトレーニングはどんな仕事であっても、最大の当事者として取組むことである。
当事者意識の欠如は、最大の致命傷となる。

2つ目は、その凡事の中にも要・不要があり、それを見極める眼を持たねばならない。不要な凡事をいくら徹底したところで、何の意味も持たない。また、不要な凡事の徹底を「プロセスを大切にする」と勘違いしてはならない。適切なプロセスがあってこそ、最良の結果が生まれることは言うまでもないが、不適切なプロセスであるにもかかわらず、苦労をすると結果はどうであれ、必ず美談となり最適のプロセスだと進化(!?)させてしまうのである。
「努力と苦労をすれば必ず上手くいく思い込み症候群」とでも名付けておこうか。これが結構厄介な病気なのである。努力のピントが合っていなければ何の成果も生まれてこない。
「結果が悪ければプロセスも悪かった」と真摯に反省し研究することが大切であろう。だがフツウの人は「会社はプロセスを評価してくれない...。」とのよくある名セリフでジ・エンドとなってしまう。
必要な凡事を見極め、徹底してやり遂げてしまう。こんな一年にしたいと思う。

私たちの会社も平成21年(2009)には満50歳を迎え、もう決して若くはない。いつまでも凡事だらけで、若気の至りとばかりは言ってられない。会社が直面するすべての万事に徹底して取組める力量を求められるお年頃であろう。
「万事徹底」をもって企業の更なる機能強化をはかり、私たちを取り巻くすべてのお客様に対して、存在価値の高い仕事をご提供できる一年としたい。

平成18年(2006) 年頭所感より

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