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トラスコには、
見積回答AI がある。

見積回答AI

それをつくる意味

サプライチェーン全体の業務を効率化し、意思決定を早める

杉原 美緒(すぎはら みお)

杉原 美緒(すぎはら みお)

情報システム部 システム管理課 課長
あらゆるステークホルダーの方々にデジタルで利便性をお届けするため、幅広いプロジェクトを推進中です。2021年には、AIの活用により変革を推進しているグローバルリーダーとして、“IBM Women Leaders in AI”に選出いただきました。

業界ナンバーワンの在庫量は、見積対応の負荷が高かった

トラスコ中山の商品在庫は50万アイテムに及び、業界の中では国内最大級を誇ります。商品ごとに幅広いタイプ・サイズを取り揃えるため、在庫品とメーカー様からの取り寄せ商品も合わせれば、取扱アイテム数は数百万種類です。このため全国の支店に寄せられる見積依頼は、2018年当時で支店によって一日1,000行以上。各担当者は一件ずつ手作業で対応しなければならず、数時間から一日かけて見積価格と納期をFAXやメールで回答していました。

「当社では全ての商品の見積において、販売店様ごとの取引状況に応じて適正価格をご提示しています」と、システム管理課の杉原 美緒課長は話します。「ところが調査してみると、価格ではなく主に見積回答スピードが原因となって、一定数の失注が発生していることが明らかになりました。そこで、販売店様の「すぐに見積がほしい」というニーズに応え、支店メンバーの業務負荷も軽減するため、見積回答の自動化に向けた取り組みをスタート。販売店様ごとの受注・見積実績をアップデートしながら、適正価格と納期を自動計算する見積回答システムの開発につなげました。」

AIシステムの構築と並行して、全社一丸となった業務改革を推進

AIによる自動見積回答システム「即答名人」は、2020年1月よりサービスを開始しました。販売店様ごとの適正価格を自動計算し、複雑な条件が関連する価格見積も最短5秒で回答することが可能となっています。しかし、このシステムの利便性を浸透させるまでには、トラスコ中山の全支店で大がかりな業務改革に取り組む必要がありました。これまで長年にわたって主に紙の見積書をFAXで送っていたアナログ業務を、販売店様の協力を得ながらデジタルに置き換えなければならなかったからです。

杉原課長は言います。「システム開発と並行して業務改革に取り組みました。全国の支店から推進リーダーを選出。各支店向けに勉強会を開催する等、業務改革の推進役を務めてもらいました。支店では全ての販売店様に対して新しい見積システムの利便性を説明する機会を設け、紙ベースの見積依頼を当社ECサイト『トラスコ オレンジブック.Com』からの見積依頼に切り換えていただけるよう活動を展開。社外の理解を深めながらの業務改革には苦労もありましたが、社員一人ひとりが新しいことにチャレンジする風土が醸成されたと感じています。システム稼働時には、販売店様を含めて新しい業務スタイルへの不安は払拭できました」。

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複雑な条件が関連する価格見積も最短5秒で回答することが可能

デジタルでサプライチェーン全体の効率化を支援

「システムの本稼働に向けて、何度も実証実験を繰り返して試行錯誤を重ね、段階的に精度を上げていくアジャイル型の開発を経験し、そこでさまざまな気づきがありました」と語る杉原課長。「販売店様に使いやすい見積システムを提供することは、モノづくり現場でプロツールを必要とする数多くのユーザー様の意思決定を早めることでもあります。単に一つの業務を自動化するという発想を超えて、当社がデジタル技術を活用することで、サプライチェーン全体を視野にビジネスの効率化を支援できるのではと考えるようになりました。」

2022年5月末時点のWeb見積依頼率は44.6%まで上昇し、見積自動化率も21.7%となり、見積依頼から受注確定までの時間が短縮されています。「メーカー様に価格と納期を照会する必要のある取り寄せ品については、特別な取引条件などのコメントが提示されることがあり、その場合は人が介在して確実に回答しています。システムで効率化できることはシステムに任せ、社員は人にしかできない高度な判断を伴う業務に能力を発揮しています。これからも引き続き、販売店様にWeb見積をさらにご利用いただけるよう、トラスコ オレンジブック.Comの利便性を向上させたり、『即答名人』の頭脳であるAIのコメント判定の精度をさらに向上させるなど、適切なメンテナンスを継続していきたいと考えています。」(杉原課長)

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システムの開発・浸透により業務の効率化が進んでいる

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