ボスは誰かに勧められて
やるものではない

Challenge Programチャレンジ制度ボスを目指す
チャレンジ

  • 喜多 智弥

    人事部 部長 /
    入社22年目

    [キャリア]
    プラネット東京 → プラネット南関東 → 神戸営業所 → NB商品課 → 熊谷支店 → 甲府支店 支店長 → プラネット東海 副センター長 → プラネット東海 センター長 →(中略)→ 人材開発課+秘書課+CSR課+採用課 課長→ 人事部 部長

    人事部にて採用・教育・異動・制度など人事部全般の責任業務を担う。

  • 田口 雄基

    人事部 採用課
    兼 人材開発課
    課長 / 入社11年目

    [キャリア]
    プラネット東海 → 浜松支店 → 海外調達課 → 採用課 課長代理 → 採用課 兼 人材開発課 課長

    人事部にて採用課と人材開発課を兼任。主な業務は新卒採用に係る活動。

立候補や責任者推薦でエリアの最高責任者であるボスになることができる「ボスチャレンジ制度」。意欲があれば年齢に関係なくマネジメントのポジションに上がれるこの制度について、実際にボスチャレンジ制度を利用した採用課 兼 人材開発課の田口 雄基課長と、人事部の喜多 智弥部長に話を伺いました。

Q. 田口課長が
ボスチャレンジを
活用された経緯を
教えていただけますか。

田口

入社した頃からボスになりたいという想いはありましたが、漠然としたものでした。そんな私がボスチャレンジに挑もうと決心したのは、2017年に着任した海外調達課での経験が大きかったかもしれません。
英語もほとんど話せず、何も出来ない状態でスタートを切りましたが、何も出来ないなりに色々な仕事を当時のボスから任せていただき、徐々に「信用してもらっている」「期待を受けている」と自信に繋がり、「もっと頑張ろう」「今よりも良くしよう」という前向きな想いが芽生えていきました。自分自身、当時のボスのようにメンバーから前向きな意欲を引き出せるような存在になりたいと具体的なイメージを描けたことで、ボスチャレンジに志望しようと決意しました。

喜多

ボスチャレンジに応募した社員は、30分の面談で自己アピールすることができます。応募資格として、直属の上司からの推薦文も必要になるので、面談で伝える内容も大切ですが、日頃の業務内容や成果についてももちろん審査の対象となります。
田口課長の場合、ボスチャレンジを二度受けており、1回目は不合格でした。当時は合宿を通じて、ボスチャレンジに挑む社員の資質や性格を知る場が設けられていたのですが、彼には無意識に自分の常識を周りに押し付けてしまう傾向がありました。もちろん、こういった内容は本人にきっちりフィードバックします。

田口

自分では全く自覚がなかったのですが、相手の意見を聴く力が足りないという指摘は胸に刺さりました。そこで、それ以降、日頃から相手との距離感、視線の高さをあわせてコミュニケーションをとるようになり、結果、2回目のボスチャレンジに合格しました。
1回目のボスチャレンジの際、私以外のほとんどのメンバーは合格しており、正直かなり悔しかったですが、落ちてしまったからボスチャレンジを諦めようとは思わなかったですね。改善すべき点も明らかだったので、すぐに「よし、翌年にもう一度チャレンジしよう」と思い直しました。

喜多

このタフさと切り替えの速さは田口課長の良い点でもあり、個性でもありますね(笑)

Q. 喜多部長はボスチャレに
挑戦中の田口課長に
対して
どんな事を
意識していましたか。

喜多

これは田口課長だけに対してではないのですが、ボスを目指す社員には、とにかく「早くやる事」ではなく「長くやる事」を意識させています。つまり「ボスの権限を持ったことで今までできなかったことをしてみたい」ではなく「チームを導く者として長期的な視点で組織にとって良いと思われる方向へ舵を切れるビジョンを持つ」よう意識させています。
過去にも「ボスになってみたい」という想いをもって挑んだ社員は多くみていますが、そのような思いだけではボスになっても良い成果を得られず、結果として短い期間で降職し、仕事内容や周囲に対して不平不満をこぼしている者も少なからずおりました。
ですから田口課長にも長期的な視点で「自分がボスとして何をしたいか」考えるよう、常日頃から伝えています。

田口

先日、喜多部長に呼ばれまして、長期的な視点で何をやりたいか話し合う機会をいただきました。この点は私も漠然としていて、具体的なビジョンを持てていなかったので、なかなか結論が出ず。当初1時間の予定だったミーティングがさらに1時間、週末を挟んで月曜日に続きをしようと”延長戦”まで設定していただいたのですが…

喜多

長期的な視点を持てと言っても、誰もがすぐに持てるわけではありません。
なので、すぐに結論を出さず、長期的な視点で田口課長をはじめとした若いボス達にビジョンを示してあげることも、私自身部長としての仕事なのかもしれません。

Q. ボスチャレンジ制度が
できた背景や制度の
狙いを教えてください。

喜多

この制度は「ボスは誰かに勧められてやるものではない」という考えのもと本人の強い自覚と想いを大事にするために設立されたものです。営業の延長線上にボスがあるのではないし、何かの成果を残したからボスになるものでもない。そういったボスという役職の意味と、そこに挑む姿勢を社員に理解してもらうことも、目的の一つです。
また、以前はボスの候補者が男性に偏る傾向がありました。トラスコには女性社員も大勢いる中でボスの比率が低いのはどこか制度に問題があるのではないかと考え、立候補だけでなく既存ボスからの推薦が必要という制度に改良しました。

田口

実際にボスチャレンジ制度は昔からありました。昔はボスチャレンジ生と呼ばれる人が100人以上いて、チャレンジに手を挙げてから何年も経過してしまっていて実態とはかけ離れた状況でした。

喜多

時間をかけて改良しながら今の形に至っています。一方でまだまだ改善点はあると思っています。
実際のボス登用にあたって、実は明確な基準があるわけではありません。個々人の資質や人柄を見て判断する登用をしており、基準を持たせて絞り込むのではなく人材の幅に柔軟性を持たせるという点を考慮しているのですが、ボス人材の軸がぶれていく可能性もあるため、都度、制度の見直しは必要だと考えています。
それ以外にも、まだまだマネジメント経験をさせる機会が現場任せであったり、女性社員がもっと手を挙げられる環境の構築なども必要と考えており、課題は多いですね。

田口

当時の制度ではマネジメント経験無くしてボスを任されていたため、個人のスキルとは別の能力である「マネジメント」という点を問われ、結果、降職されるボスも多くいたと聞いています。しかし、今はボスチャレンジ生としてマネジメント経験を最長で2年間経験してからボスになるため、そういった点は改善されたと思っています。

喜多

過去のボスチャレンジ制度はただボスチャレ生になるだけであり、日々のOJTと内容に変わりがなかったために評価が難しかったのです。そこで現在は正式に人事異動としてボス職の代理というポジションで大規模拠点に配属し、マネジメントの勉強をしてもらっています。評価軸もボスと同じ評価軸にすることで、チャレンジ生の課題や弱み、または強みを理解する事が出来るようにしています。

Q. 改めて、ボスチャレンジ
という制度を通しての
発見や学んだことを
教えてください

田口

現在、メインで行っている「採用」という仕事の重要性を日々感じています。どこの会社も人手不足で、採用に苦労していない企業など数えるほどしかありません。そんな中、新卒採用をする部署の責任者という大役をいただいているということを肝に銘じて、もっと前のめりに採用活動に力を入れたいです。新任ボスである私がこのような大役を任せてもらったことに感謝して一緒に働く仲間を採用していきたいと思います。

喜多

田口課長は、課内の事情もあり、課長代理から急遽、課長というボスのポストに抜擢され、まだまだ発展途上の最中です。そして、実際に自分が任命された今、その責任の重さや大変さを感じていると思います。まだまだ成長と言えるだけの結果は見せられてはいないところですが、今は焦らずにじっくりと一つひとつ目の前のことを理解し、行動していく事で必ず成長できると信じています。

田口

喜多部長は、ボスチャレンジ生の中でも社歴的にも能力的にも下の方だった私を認定してくださり、また部下として迎え入れてくださっているので、いつかは「田口をボスにしてよかった」「採用課を田口に任せて良かったな」と思ってもらえるようになりたいと思っています。
喜多部長は、出来てないこと、足りていないことは、はっきり指摘してくれる甘えのない方です(笑)が、多くを示さず、私自身が考えて経験する機会を作ってくれていると感じます。
「どうすれば採用課が良くなるか」「どうすれば田口が成長するか」と考えてくださっているのがヒシヒシと伝わってきます。
「自分はこうしたい」という明確な想いをもった方であり、それを人に伝えることが上手な点は尊敬していますし、私も人の上に立つためには出来るようになりたいと思っています。

喜多

その言葉、素直に受け取っておくよ(笑)
ありがとう。

Q. ボスチャレに興味を持つ
方に対して、アドバイスをお願いします。

田口

社内にボスチャレンジに挑もうかと迷っている人はたくさんいると思いますし、これから入社を希望する方で興味を持ってくれる方もいらっしゃると思います。一方で「自分にできるかな?」とか「大丈夫かな?」とか「自信を持てるまでもう少し待とう」と思っている方も少なくないのではないかと思います。
トラスコは若いうちからどんどんチャンスを与えてくれる会社ですが、待っていては日が暮れますし、絶対的な自信が持てる日なんか来ないと思います。迷うということは少なからず「ボスになりたい」という気持ちがあるということだと思うので、躊躇するよりその気持ちを大切にして、まずはチャレンジしてみてほしいですね。

喜多

先程も言いましたが、重要なのは「ボスになりたいか」ではなく、「ボスになって何がしたいのか」です。そして、自分自身の言葉でその想いや未来を語れるか。価値観が様々ある中でどうやってリーダーシップを発揮するのか、そのために何を学び、何を考え、どんな行動をするのかが大事です。常に学ぶ姿勢を忘れず、とにかく自分で考えて、自分で行動できるよう心がけてください。

Q. 最後に、入社を希望する
学生たちに期待する
ことを教えてください。

田口

すでにルールや風土が完成した”出来上がった立派な会社”に入りたいという人よりは、自分自身の手で会社を良くしたい、何かチャンスを掴んで活躍したいというような、前のめりな姿勢の人の方が合っている会社だと思います。
何か熱い気持ちを持っている人、また内に秘めている人はぜひ、当社の選考に進んでみてください。

喜多

トラスコはまだまだ発展途上。良い会社に入るのではなく、いい会社を一緒に創りたい人に入社して欲しいです。これはすなわち、まだまだ課題もあるし苦しい事や理不尽な事、違和感、納得いかない事が存在しているという事でもあります。そこから逃げずに自分自身に矢印を向け、だからこそ自分に何が出来るかを常に考えて行動することを期待しています!
起こした行動が成功するか失敗するかは本当にどうでもいい。とにかく行動出来る学生に期待しています。

※所属およびインタビュー内容は、取材当時のものです。