Project Report プラネットができるまで

トラスコ中山の圧倒的な在庫アイテム数を根底から支えるのが全国に広がる物流センター(プラネット)です。
現在当社では、2018年の稼動に向けて20カ所目となる「プラネット埼玉」の開設準備を本格化。
過去最大規模の敷地に最新設備・システムを導入し、物流ネットワークに革新を起こす大規模プロジェクトが進んでいます。

Interviewee

室長岡田 真也

プラネット埼玉開設準備室
平成12年入社 法政大学卒

入社後、各支店でSSLを経験した後、採用課長を2年間、板橋支店では支店長を務めた。平成24年4月よりプラネット大阪で副センター長を1年、平成27年4月よりプラネット東海でセンター長を経験したのち、プラネット埼玉の立ち上げを任される。

Report 1

在庫50万アイテムへの挑戦

「プラネット埼玉」開設への検討は2014年にスタートした。埼玉県が幸手市内の産業団地への企業誘致を進める中、トラスコ中山の物流統括課がその抜群の立地に着目したのがきっかけ。圏央道を軸に関東一円のお客様への即納が可能になること、関越・東北・常磐自動車道それぞれへのアクセスに優れ、より地域に密着したお客様への配達が可能になることや他のプラネットに迅速に商品供給できることなどが用地取得の決め手だった。
2016年2月、岡田 真也はプラネット埼玉開設準備室の室長としてプロジェクトを任された。「プラネット埼玉をめぐる新たな動きには注目していたものの、辞令を受けたときには非常に驚きましたし、その使命の重さを痛切に感じました」。総工費152億円。1万坪を超える敷地に、過去最大の物流センターの開設。“社運を賭けた”といって過言でないビッグプロジェクトに対し、岡田は率直な思いをそう語る。
トラスコ中山が2021年を目標に「在庫50万アイテム」を目指す中でも、プラネット埼玉は中核を担う存在となる。現在全社での在庫アイテム数が29万アイテムなのに対し、プラネット埼玉は2018年の稼動時に35万アイテムを見込み、以後2021年に向けて毎年5万アイテムずつ拡充していく計画だ。
「今後、プラネット埼玉を軸とした物流網を築くことで、従来であればメーカー手配で納期のかかっていた商品を翌日にはお届けできるようになります。ユーザー様は『いつ届くか分からない商品』は買いません。在庫があるということ自体が売上を伸ばし、販売店様のビジネスの幅を広げます」。

Report 2

徹底した自動化・効率化へ

プラネット埼玉の最大の特長は、自動倉庫や入荷の仕分けを行うゲート・アソート・システム、AGV(無人搬送車)など大規模なマテハン(マテリアル・ハンドリング)設備の導入だ。人海戦術に頼らずに物流を機能させること、人の判断や作業による人的ミスを減らし、誤出荷率を極限までゼロに近付けることなど、今までの発想では実現できなかった物流の革新が次々と進められる。
「広大な敷地に対し、稼動初年度のセンターの人員は120名程度となる予定です。これは、他のプラネットと比べると、約半分の人数で一つのセンターを回すような感覚。人でしかできない作業と機械化できる作業をしっかり切り分けていくことが欠かせません」。
徹底した効率化に向けて、トラスコ中山初となる試みのひとつ、「フリーロケーション」の導入も予定している。これまでのプラネットでは商品の保管場所が一つひとつ固定されていたのに対し、フリーロケーションは各商品の定位置を決めず、その時々で空いているスペースに最も無駄がないよう格納する仕組み。商品が入庫されると、その容積と数量に照らし合わせて最適な保管場所に自動的に送る「格納誘導」や、出荷頻度が高いものを搬出しやすい位置に置き変える「移動リコメンド」といったシステムも合わせて実装される。
「何十万アイテムという商品を在庫し、注文を受けたらミスなく即納というのは、当たり前のようで非常に大変なことです。しかし、その大変なことをより高いレベルでやり続けない限り、当社の発展はありません」。

Report 3

組織横断的な連携のもと、トラスコ中山の次世代を担う

大規模プロジェクトだけに、プラネット埼玉の創設に関わる部署は多岐にわたる。トラスコ中山の物流ネットワークを管理する物流統括課はもちろん、建物の建設をめぐってはプロパティ課、受注データの分析と活用では情報システム部、人員の確保については人事課、総務課、採用課などが密接に関わってくる。その他、経理課・財務課、経営企画課など多様な部門をつなぐハブとなり、プロジェクトを遂行するのが開設準備室に求められた役割だ。また、社外の設計会社や建設会社とも定例会を行い、どのような建物にしていかに運用するかを細部まで詰めていかなくてはならない。
「実は、プラネット埼玉に先駆けて2017年5月のプラネット大阪のリニューアルが決まり、プラネット埼玉に向けて温めてきた構想とノウハウを転用するといった動きも起きています。規模的にはプラネット大阪の方が小さいものの、同じく関西エリアのプラネット神戸を合わせることで、西日本でも在庫50万アイテム体制が築かれつつあります」と岡田の目は全社的な動きを捉えている。
岡田は、いま一つひとつ手探りで進めるプラネット埼玉への取り組みが、今後トラスコ中山の物流機能を更に強化する上でのベース作りになるものと確信している。「必要な時に」「必要なモノを」「必要なだけ」というモノづくり現場のニーズに応える続けるために前へ―。トラスコ中山の挑戦は続く。

Voice

大規模なマテハン設備の導入やフリーロケーションの実装など、プラネット埼玉では当社初となる試みが目白押しで、「失敗できない」プレッシャーは途方もないものの、同時に強いやりがいや使命感を感じます。この物流の大改革が、20年後、30年後にトラスコ中山の歩みを振り返ったとき、「あの時、このプロジェクトを成し遂げたことで、在庫50万アイテムを達成し、お客様に必要とされる今がある」という当社のターニングポイントになっていればよいと願います。私自身にとってもこれまでの人生最大のチャレンジであり、その手ごたえを日々実感しています。

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