平成24年(2012)メッセージ「備無憂有」

「備えなければ憂い有り」と読んでいただきたい。常識的には「備え有れば憂い無し」というところですが、「備えはやっておいた方が賢明ですよ」の時代から、「備えを怠っていたら大変なことになりますよ」の時代に変わったと確信しています。

「想定外の出来事」は自然災害のみならず、社会や経済にまで波及し、国家まで破綻しかねない状況です。ユーロ圏に端を発した国家の信用収縮、財政面から見れば日本がもっとも厳しい状況なのに、大問題にならないのは、日本の国債がほとんど国内で消化されているからに過ぎません。信用不安の矛先がユーロから日本に向けられた時、「想定外」どころか、「とんでもない」出来事が起こるのではないかと危惧しています。収入と支出のバランスを欠いた家計も企業も成り立たないのと同様に、国家もまったくかわりありません。
日本は極端に言えば支出の半分しか収入がなく、赤字国債で帳尻を合わせている借金大国なのです。よって「ムダを切りつめれば…」だけでは到底成り立たないのです。にもかかわらず、当選目当ての選挙公約を振りかざす政治家が多いことに、この国の未来に不安を感じずにはいられません。

きっと起こるであろう「想定外の出来事」を憂いとして、備えをしなければなりません。まずは、人も企業も3割アップの知力と実力を身につけなければなりません。オールラウンドでの3割アップが理想的ですが、知識だけでも、ヤル気だけでもかまいません。大事なことは、過去の延長では未来につながらないことを知ることです。「自分だけは絶対に困らないだろう…」と安楽的に考えないことが、一番の防衛方法なのかも知れません。どんな「想定外の出来事」が起こったとしても、全員で乗り切る一年にしたいと思います。

平成24年(2012) 年頭所感より

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